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X線光学と微細加工技術
X-ray optics and micro fabrication
タルボ・ロー干渉計システム Talint

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X線タルボ・ロー干渉計キット / Talint-EDU

Talint-EDUとは

X線Talbot-Lau干渉計を設定・微調整し,3つのX線撮像モード(吸収コントラスト,微分位相コントラスト,小角散乱コントラスト(暗視野像))を得るシンプルなX線Talbot-Lau干渉計のキットです。
位相ステッピングプロセスを行うために必要なすべてのハードウェアで構成され,キットを組み立てた後にモアレ縞が検出器にてすぐに確認できます。モアレフリンジパターンの微調整は,G1およびG2ホルダーのネジを使用して光軸中心に格子を回転させることで,簡単に行えます。


Talint-EDU

Talint-EDU。左から順にG0 (吸収格子),G1 (位相格子),G2 (吸収格子)。



Talint-EDU共通仕様

外形L x W x H 600 mm x 150 mm x 200 mm
ブレッドボード(M6,穴間隔25 mm)のベース板に搭載
取り付け Talint-EDUのブレッドボード(25 mm穴間隔)に適合する光学テーブルやブレッドボード等
G0-G1間隔 290 mm,ノックピンで固定
G1-G2間隔 290 mm,ノックピンで固定
回折格子の開口エリア G0: 15 mm Ø
G1: 70 mm Ø
G2: 70 mm Ø
干渉計の微調整 精密調整ネジにて光軸周りにG1とG2の回転角調整を行う
サンプルの配置 サンプルを光軸に出し入れする回転テーブル上
位相ステッピング クローズドループピエゾステージ (分解能30 mm)
制御装置を含む
フリンジビジビリティ > 20% (typ.)
納品時にビジビリティマップをお届け


Talint-EDU比較表 (40 keV向けと20.8 keV向け)

システムに含まれる回折格子は,X線LIGAプロセスを使用して製造されており,狭い周期の格子構造に対して構造高さは大きく,非常に大きな高アスペクト比を持つ構造を実現しています。

Talint-EDU Option 1 Option 2
エネルギー 40 keV 20.8 keV
タルボ次数 1 3
FOV 直径70 mm 直径70 mm
位相ステッピングビジビリティ > 20% > 20%
全長 600 mm 600 mm
G0-G1間隔 290 mm 290 mm
G1-G2間隔 290 mm 290 mm
G0,G2の吸収体厚さ (金) > 120 µm > 40 µm
p0 (G0周期),p2 (G2周期) 6.0 µm 4.8 µm
p1 (G1周期) 6.0 µm 4.8 µm
角感度 (p2/(G1-G2)) 21 µrad 17 µrad
G0,G2基板 グラファイト400 µm グラファイト400 µm
G1基板 Si 200 µm Si 200 µm


撮像例

microworksの回折格子を用いたTalbot-Lau干渉計(エネルギー: 40 keV, 格子周期: G0: 10.0 μm, G1: 8.9 μm, G2: 8 μm)で撮像した事例を御紹介します。


ベローズ格子構造

ベローズ格子構造

チタン粉末から製造されたベローズ格子構造。左:全体の写真,中央: 吸収像,右: 暗視野コントラスト像。矢印はラメラ内の残留物。


航空宇宙用途向けに製造されたチタンベローズ格子構造のラメラ内に,残留チタン粉末が閉じ込められています。これらの粉末残留物は固体チタンと比較してかさ密度が低いため,標準的な吸収コントラスト(透過像)で検出することは困難です。しかし,粉末構造は大量の散乱を引き起こすため,暗視野イメージング(小角散乱コントラスト)で視覚化できます。[1]


ハニカム構造

ハニカム構造

右端(暗視野像): 亀裂損傷によって引き起こされた散乱(矢印の箇所)が確認できる。左隣の吸収コントラスト像(透過像)では,これらの亀裂はまったく見ることができない。サンプルサイズ: 30 mm x 9 mm x 2 mm


このサンプルはアルミニウムハニカムコアと強化炭素繊維(CFRP)製のフェイスシートからなる試験片で,航空宇宙や自動車産業にて使用されるものです。低速衝撃によって生じる微小亀裂は確認が難しいため,暗視野像(小角散乱コントラスト像)を利用することで,早期発見に期待ができます。[1]


出典

[1] Aishwarya Nafre et al., TALINT grating kits for X-ray interferometry in the industrial laboratory, 11th Conference on Industrial Computed Tomography, Wels, Austria (iCT 2022)


製造者と実績

カールスルーエ技術研究所/工科大学(KIT)/IMTのスピンオフ企業であるmicroworks GmbHは,X線,電子ビーム,UV,2光子のリソグラフィー,および金,ニッケル,ニッケル合金の電鋳(電気めっき)によるマイクロパーツを製造しています。
X線リソグラフィを用いた高アスペクト比のX線回折格子の製造において,microworksは世界的に知られており,ユーザの皆様から数多くの成果を報告いただいています。回折格子の使用実績については,Publication list を御覧ください。



タルボ干渉計撮像実験

X線回折格子をタルボ干渉計にて用い,株式会社ASICONがサンプル撮像実験や回折格子の評価実験を実施しました。

東北大学多元物質科学研究所 百生研究室
件名: サンプル撮像によるカールスルーエ技術研究所製造X線回折格子の評価

高エネルギー加速器研究機構 フォトンファクトリー
件名: 放射光施設におけるタルボ干渉計用回折格子の性能評価手法の研究


詳細とサンプル画像