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マイクロ流体デバイス
Microfluidic Devices
自動Organ-on-a-chip培養装置 OMI

OMIはこれまでに例のない,小型で汎用性の高い灌流細胞培養装置です。
ユーザが設定する灌流,再循環,サンプル回収等の送液プロトコルに沿った自動制御が可能で,インキュベータ内での灌流細胞培養を,理想的なシアストレス下で長時間実施することができます。

自動Organ-on-a-chip培養装置 OMI

OMIの特徴

・自動送液プロトコルを自由に設定 (灌流,再循環,試薬注入,サンプル回収)
・インキュベータ内で使用可能
・タブレットでの遠隔操作 (Wi-Fi,Bluetooth接続 / Androidアプリ対応)
・複数のOMIを連結・同期して,幅広い細胞培養アッセイに応用可能
・片手で持てるサイズ (190 mm x 120 mm x 60 mm)
・バッテリー駆動 (最大2時間)
・どのようなデザインのOrgan-on-a-chip / MPSでも使用可能

インキュベータ内に設置したOMI

インキュベータ内に設置したOMI
400 mm × 400 mmのトレイに6台設置可能。OMI本体をCO2等のガス供給源と接続することもできる。

[動画] コンパクトで持ち運びが容易
インキュベータから顕微鏡に移動して,灌流を続けたまま顕微鏡観察が可能。

OMI使用例

OMI 1台でのシンプルな灌流だけでなく,複数のOMIを連結・同期した状態でBBB (blood-brain barrier)や複数の臓器を模した培養など幅広いOrgan-on-a-chip / MPSの実験内容に対応可能です。最大12台のOMIをアプリで同時制御することができます。


使用例1: 再循環

OMIのカートリッジにはリザーバが4つ付属しており,設定したプロトコルに沿って,各リザーバ間の液体の流れを自動制御し循環させます。チップには常に同じ方向から送液されます。

アプリの再循環プロトコル実行例


再循環プロトコル実行例
プロトコル設定時に,各ステップの送液量,時間,流量, 送液パターン(一定,波形,スロープ等)を指定可能。リザーバは,チップへの注入(I),チップからの抽出(O),再循環用インプット(RI),再循環用アウトプット(RO)の4つで構成される。


使用例2: 灌流

1流路の灌流の場合はOMI 1台のシングルモード,2流路を使用する共培養にはOMI 2台を連結したデュアルモードで使用可能です。送液プロトコルは装置間で同期することができます。

OMIを2台使用したデュアルモード

OMIを2台使用したデュアルモード


構成要素と制御システム

OMIはWi-Fi及びBluetooth通信に対応しており,専用のAndroidアプリを使用したタブレットでの制御や,PCでのモニタリングが可能です。OMIの制御システムは以下の要素で構成されています。

システム構成要素 主な機能 接続方法
OMI本体 自動送液プロトコル実行,実験データのクラウドアップロード Wi-Fi, Bluetooth
Androidアプリ (タブレット) プロトコル設定,リアルタイム制御とモニタリング,デバイスのペアリング Wi-Fi, Bluetooth
Webインタフェース データ管理,遠隔モニタリング,送液の緊急停止 Wi-Fi
クラウドストレージ プロトコルや実験データの保管 Wi-Fi

設定プロトコル例

アプリによるプロトコル設定例
各ステップの送液量,時間,流量, 送液パターン(一定,波形,スロープ等)を設定可能


OMI仕様

流量制御 1 μL/min 〜 1 mL/min (使用するチップの仕様により異なる)
最大圧力 600 mbar
流量精度 0.5 μL/min (流量10 μL/min未満),5% m.v. (流量10 μL/min以上)
リザーバ容量 4 mL
サイズ 190 mm x 120 mm x 60 mm
重量 757 g
電力 24 V DC, 12 W, 0.5 A
接液材質 PC, medical grade MVQ silicone, EPDM, PEEK, FEP, PPS, medical grade stainless steel
使用可能液体 水溶液,IPA,エタノール

OMIデータシート
OMIテクニカルノート (長時間再循環OOAC)