灌流細胞培養とOrgan-on-a-chip
マイクロ流体チップを用いた灌流細胞培養
微小な流量の流れがある中で細胞を培養し,培養中の細胞にシアストレスや機械的な刺激,生化学的な勾配等を加えることで,静置培養環境と比べ,より生体に近い環境で細胞培養を行うことができます。
Organ-on-a-chip
Organ-on-a-chipは,マイクロ流体チップ内の培養空間にヒトの組織を複数配置してミニチュア化したin vitro ヒト型試験系で,灌流環境下で細胞を培養します。複数臓器の培養ユニットを連結して培養することで人体における臓器間の相互作用をin vitroの培養器に再現することを試みるもので[1],近年盛んに研究発表されています。
[1] 石田 誠一,金森 敏幸,日薬理誌 (Folia Pharmacol. Jpn.) 154, 345-351 (2019)
※当ページでは,Organ-on-a-chipアプリケーションを中心とした灌流細胞培養向けの送液装置を紹介しています。Organ-on-a-chip向けチップの詳細については,こちらを御覧ください。
灌流細胞培養 システム構成例
Fluigentでは,汎用性の高いモジュラー式の送液システムFlow EZと,オンチップ灌流細胞培養に特化した送液装置OMIを提供しています。いずれも,精密な圧力制御に基づく微小流量で,安定した一方向流と剪断応力を維持した送液が可能です。
これらの装置を用いた,マイクロ流体チップに培地や試薬を送液する,灌流細胞培養セットアップ例を紹介します。
Fluigentの送液装置を用いたセットアップ模式図
Flow EZを用いた灌流培養セットアップ (2チャネル) |
OMIを用いた2臓器連結モデルのセットアップ |
■ 関連ページ: Fluigent製品 バイオ系アプリケーション事例
Flow EZを用いた灌流培養セットアップ
Flow EZはモジュラー式の装置で,デバイス同士を簡単に連結・取り外しすることができます。シンプルな1液の灌流から,複数液体の同時送液制御,バルブ装置による液体の切替え等,実験内容に合わせて幅広いセットアップの構築が可能です。
操作方法は,本体ダイヤルによるマニュアル操作とソフトウェア制御の2パターンから選択できます。ソフトウェア制御の場合は,指定した送液プロトコルに沿った自動送液制御が可能なので,送液条件の変化を伴う長時間の灌流実験にも対応することができます。
圧力制御式送液システム Flow EZ |
セットアップ例: 培地の再循環 |
■ 関連ページ: 圧力制御式送液システム Flow EZ
MPS灌流用自動送液装置 OMI
OMIは,MPS / Organ-on-a-chipを用いた灌流細胞培養における送液制御を自動化する装置です。装置ごとインキュベータに入れることができ,灌流状態を維持したまま細胞を培養することが可能です。
送液プロトコルの設定や操作は,タブレット上の専用アプリで行います。プロトコルは,培養実験に必要な灌流,再循環,試薬の注入といった複数の送液パターンに加え,実験前後の滅菌や液体のローディング,洗浄等の手順も設定できます。これにより,培養前の送液準備から培養中の送液制御,実験後の洗浄まで,一連の工程を効率的に管理することができます。
MPS灌流用自動送液装置 OMI |
タブレット上のアプリ画面 |
■ 関連ページ: MPS灌流用自動送液装置 OMI
Fluigent製品 リンクと資料

