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マイクロ流体デバイス
Microfluidic Devices

マイクロ流体チップ: 液滴生成

液滴生成とは / Droplet generation

微小液滴生成(マイクロドロップレット生成)は,水と油のように混ざり合わない液体を用いて,一方の液滴を他方の液中に分散させる技術です。マイクロ流体学が革新的な解決策を生み出した分野の一つであり,均一なサイズの液滴を大量に生成することで,多くの新規応用分野をもたらしています。

例えば,微小ドロップレットの中に生物学的サンプルを区画化することで,シングルセル解析や,環境中の未培養・難培養微生物のミリオンスクリーニング,無細胞タンパク質合成系(CFPS)を用いた酵素の指向性進化等,先端的なバイオ研究において不可欠な技術となっています。

液滴の体積は非常に小さいため,細胞代謝物質や反応産物等の濃度は速やかに増加し,FADS(蛍光励起液滴ソーティング)等の手法を用いて高感度に分析・選抜が可能です。液滴の内容物はマイクロ流路の壁と接触しないため,液滴間の汚染やキャリーオーバーのリスクがありません。

[動画] W/O液滴生成
液滴生成チップ[719]

液滴生成チップ[1505]

2つの混合した水相をオイルの連続相に分散させた液滴生成(W/W/O)
液滴生成チップ[1505]

microfluidic ChipShop製 液滴生成チップ 実例と特徴

microfluidic ChipShopの液滴生成チップには,デザインや機能が異なる多数の種類があり,主に以下の観点から最適なものをお選びいただけます。

生成される液滴のバリエーションと封入技術
microfluidic ChipShopの液滴生成チップのノズル形状として,クロスフロー型が多く用いられています。W/O,W/O/W等の目的に応じて,シングルクロスタイプやダブルクロスタイプをお選びいただけます。
ダブルクロスタイプは,細胞と蛍光プローブ,宿主とファージ等の,異なる2つの成分を液滴生成の直前で混合・共封入する,二液混合による液滴生成(W/W/O)に使用可能です。
また,Topas (COC)やZeonor (COP)といった,光学スクリーニングに最適な低自家蛍光のポリマー材質を揃え,流路の親水化・疎水化処理を組み合わせることで,安定したハイドロゲルビーズや,液滴間の物質漏洩を防ぐダブルエマルション(W/O/W)の生成も可能です。

液滴生成チップ[440]

W/O (water in oil,油中水滴)
液滴生成チップ[440]


液滴生成チップ[1505]

W/W/O (Water + water in oil)
液滴生成チップ[1505]
細胞と蛍光プローブ,宿主とファージ等の異なる2つの水相を液滴生成の直前で混合・共封入

液滴生成チップ[1480]

W/O/W (Water in oil in water)
液滴生成チップ[1480]
W/O/W液滴は,封入した微生物からの代謝物や酵素等を液滴内に保持したまま漏洩を防止できる。また外側が水相のため,一般的なフローサイトメーターやセルソーターが使用可能

液滴生成チップ[1505]

チップの外観: 液滴生成チップ[1505]
チップは顕微鏡用スライドガラス型(75.5 mm x 25.5 mm)で,透明で生体適合性のある硬いポリマー製



流路形状のバリエーションと精密なサイズ制御
microfluidic ChipShopの液滴生成チップの外形は,すべて顕微鏡用スライドガラス型(75.5 mm x 25.5 mm)です。
液滴のサイズを決定する要因に,流量,流路幅,ノズル(液滴を生成する交差流路部分)幅があります。
microfluidic ChipShopでは10 µmの極小ノズル(直径30 µm以下の極小ドロップレット生成に対応)から,細胞包埋やゲルマイクロドロップレット(GMD)の作製に適した140 µm以上のノズルまで,豊富なサイズからお選びいただけます。ノズルの形状は,T字,クロスフロー型(シングルクロス/ダブルクロス)があり,さらに超ハイスループットのミリオンスクリーニング用途に適したマルチノズル型も提供しています。

液滴生成チップ[285]

T字型 W/O (water in oil)
液滴生成チップ[285]


液滴生成チップ[947]

クロスフロー型 W/O (water in oil)
液滴生成チップ[947]
極小ドロップレット生成用のチップ。最小ノズル幅は10 µm。

液滴生成チップ[1582]

マルチノズル型 W/O (water in oil)
液滴生成チップ[1582]
ノズルが26個並列して配置されており,各ノズルから均一なサイズの液滴が同時に生成される

液滴生成チップ[1751]

マルチノズル型 W/O (water in oil)
液滴生成チップ[1751]
分散相の流路を分岐させることで,シンプルなノズルのチップに比べ5〜10倍の液滴の生成が可能

観察,ポンプとの接続
一部の液滴生成チップには,ノズルの下流にチャンバが付属しており,生成した液滴をそのままチップ上で観察することが可能です。
またmicrofluidic ChipShopのチップは,専用のコネクタを用いて外部送液装置等と簡単に接続することができます。

液滴生成チップ[1114]

液滴生成チップ[1114]
生成した液滴を同一チップ内で観察することができる。
·チャンバ深さ: 60 µm,80 µm
·流路のノズル幅: 50 µm,60 µm

マイクロ流体チップとチュービングの接続例

マイクロ流体チップとチュービングの接続例
マイクロ流体チップ(Mini Luerインタフェースタイプ)とMini Luerタックコネクタ,PTFEチュービングの接続例。microfluidic ChipShopのアクセサリを用いると簡便かつ確実な接続が可能。
■ 詳細ページ: アクセサリ


液滴生成セットアップ

マイクロ流体チップを使用した液滴生成では,送液時の圧力・流量制御が重要です。液滴生成に最適な,Fluigentの送液システムを使用した送液キットや,便利なチップのキット,液滴生成用オイルを使用した包括的なセットアップを提案しています。

セットアップ模式図

セットアップ模式図
microfluidic ChipShopの液滴生成チップ(droplet generator)と,Fluigentの圧力制御式送液システムFlow EZ,流量センサFlow Unitのセットアップ


[動画] マイクロ流体チップを用いた液滴生成
左の模式図と同様のセットアップで,実際に液滴生成を行っている様子。 Fluigentの送液装置で流量制御した着色水が,連続相のオイルの中に一定間隔で分散している。

液滴生成向け送液セットアップ例: W/Oシングルエマルション

Fluigentの圧力制御式送液装置Flow EZを用いた典型的なセットアップ例です。microfluidic ChipShopのチップを使用したW/O (Water-in-oil)シングルエマルションの生成に最適です。
モジュールを追加してセットアップを拡張することで,W/W/OやW/O/W等のダブルエマルション生成にも対応することができます。

主な製品名 説明 個数
Flow EZ (1 bar) 圧力制御式送液システム 2
Flow Unit (M) 流量センサ 2
P-Cap 2 mL リザーバ密閉キャップ 2
LINK Module Flow EZとPCの接続ハブ 1
その他 関連キット類 -

液滴生成向け界面活性剤

RAN Biotechnologiesの008-FluoroSurfactantは,微小液滴の長時間安定に寄与するフッ素系界⾯活性剤(サーファクタント)です。ミネラルオイルベースの製品等と比較して生体適合性に優れており,デジタルPCRや液滴内細胞・微生物封入等のバイオ系アプリケーションに最適です。

希釈⽤のフッ素系オイルFO-101 はHFE-7500の代替として設計・開発されており,HFE-7500と極めて近い物性を有しているため,これまでの実験条件を⼤きく変更することなくHFE-7500からの移行が可能です。

フッ素系界⾯活性剤008-FluoroSurfactant

フッ素系界⾯活性剤008-FluoroSurfactant
プレスリリース


008-FluoroSurfactantを使用した液滴の安定性

008-FluoroSurfactantを使用した液滴の安定性
PCRの熱サイクルやインキュベータ内での細胞培養を経ても,液滴の形状を安定的に保つことができる

プロダクトコード 製品名
008-FS-5G 液滴生成用フッ素系界面活性剤 (未希釈)
008-FluoroSurfactant Neat (100%) 5 g
008-FS2wtFO101-12ML 液滴生成用フッ素系界面活性剤 (希釈済)
008-FluoroSurfactant in FO-101 (2wt%) 12 mL
008-FS2wtFO101-30ML 液滴生成用フッ素系界面活性剤 (希釈済)
008-FluoroSurfactant in FO-101 (2wt%) 30 mL
FO-101-120ML 希釈用フッ素系オイル
FO-101 120 mL

液滴生成のアプリケーション例

・環境中の未培養・難培養微生物のミリオンスクリーニング
・無細胞タンパク質合成系(CFPS)を用いた酵素の指向性進化解析
・液滴ベースのフローサイトメトリーと単一細胞タンパク質の絶対定量
・寄生性原虫の液滴内封じ込めによる分裂率の変動解明
・糸状菌に対する抗真菌分析
・マルチプレックスデジタルマイクロRNA検出
・液滴ベースのマイクロ流体における酵素活性のための細菌発現システム
・デジタルバイオアッセイ(digital droplet PCR) 等
液滴生成アプリケーションノート(マイクロ流体チップを用いた液滴生成)
液滴生成アプリケーションノート(液滴内大腸菌培養)


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